病院から「退院の準備をするように」と。本当に困ってしまいました
3か月前に母親が股関節を骨折して入院しました。すると入院中の病院の看護師から、「そろそろ退院なので、今後の準備をするように」と、言われてしまいました。母のからだの状態では、ひとりで住むことはムリです。いったいどうしたら良いのでしょうか?
この家族のように身近な人が急な病気やケガをした場合、突然の介護が必要になることがあります。在宅での介護となると、仕事の関係や生活スタイルが多様化しているので、カンタンに誰もが・・・というわけにはいきません。
このようなご相談が多くあります。今回は、これまでの私の経験から、考えられるだけの解決策をお話してみます。
在宅介護サービスを利用する方法
在宅介護サービスは、介護保険制度のもとで提供されている、介護が必要な人が自宅で生活するためのいろいろなサポートです。たとえば、介護士や看護師などが決まった日時に自宅まで来てくれて、身体介護や家事援助、リハビリテーションなどを提供してくれます。在宅介護サービスを利用することで、その分だけ家族の負担が減り、母親が自宅で過ごすことができるようになるかもしれません。
デイサービスを利用する方法
デイサービスは、介護が必要な人が日中を過ごすための施設です。母親が自宅に一人でいるのは危険だが、常時介護が必要というわけでもない場合は、デイサービスを利用するとよいでしょう。デイサービスでは、食事や入浴などの身体介護や、レクリエーション、趣味活動などのサービスが受けられます。日中だけでも家族の負担が減れば、あとは家族で介護が続けられるかたには良い方法かもしれません。
老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などに入居する方法
例えば介護付き有料老人ホームは、介護が必要な人が入居する施設です。母親が自宅での生活が難しい場合は、介護付き有料老人ホームを検討してみましょう。ただし、入居には費用がかかるため、事前に十分な準備が必要です。
家族の協力を得る
母親の身体介護を一人で行うことは大変なため、家族の協力を得ることがポイントになります。兄弟姉妹や配偶者、子どもたちなど、母親に近い人たちに介護を手伝ってもらうことで、もしかしたら母親の生活を支えることができるようになるかもしれません。
働き方の見直し
母親の介護が必要になった場合、自分自身の働き方について見直すことができるか確認してみてください。例えば、フルタイムや在宅ワークなど、柔軟な働きかたに切り替えることで、介護と仕事を両立されている方もいます。また、会社に相談して、介護休暇や時短勤務などの世の中で認められ始めている制度を活用できるかもしれません。
介護が必要になった場合は、いろいろな解決策が考えられます。ただ、どの解決策を選ぶにしても、まずは自分自身や家族が何ができるかを考え、周囲と協力して対応することが大切です。
また、介護には費用がかかります、あたりまえですが、介護スタッフに介護をお願いすれば無料というわけにはいきません。介護保険や市町村の福祉サービス、医療費控除などの制度を活用することも頭に入れておくと良いです。事前に、介護保険課や地域包括支援センターに相談して、必要な手続きをしておくとよいでしょう。
私も自分の父親と妻の両親、3人の親の介護を経験してきました。親の介護はとても大変でしたが、家族や身近な人に理解してもらい、支え合うことでなんとか乗り越えてきました。
けっしてひとりで悩みを抱えることなく、誰かに相談するようにしてください。
新聞やニュースで流れるような悲しい事件や事故は、誰かに相談することなくひとりでかかえこんだ場合に起こっています。
ご相談される方がいなければ、エスエーサポートの安斉にお声がけください。少しでもお役にたてる方法を一緒に考えましょう。