認知症でも、老人ホームへ入居できますか?
私が担当している老人ホームの入居相談に、このような質問をいただくことがよくあります。今回は「認知症でも、老人ホームに入居できるか?」についてお伝えします。
まずは結論から「入居できるところは、たくさんあります」
認知症は、どのような病気かと言えば「脳」の病気の結果、現れる症状のことです。
認知症は、脳の機能障害により、思考力や判断力、記憶力、言語能力などが徐々に低下する病気です。
原因はさまざまで、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。高齢者に多く見られますが、若年性認知症も存在します。また、アルコール型認知症と呼ばれる認知症もあります。
認知症の初期症状としては、物忘れや日常生活の基本的なことができなくなる事象、言葉がうまく出てこない、判断力の低下などがあります。重度の場合は、自分自身が認識できなくなることや、昼夜の識別ができないこともあります。
現在のところ、残念ながら認知症を完全に治す方法はありませんが、早期発見・早期治療により症状を遅らせたり、進行を緩和することができる場合があります。
認知症には、予防法があります。代表的な方法として、計算ドリルや楽器、料理をつくるなどで脳を活性化することと、体内時計を整え規則正しい生活を送ること、さらには社交的な生活を送ることが推奨されています。なので、デイサービスやデイケアなど人と接する機会を増やすことは、とても良いことです。
認知症と診断される方の多くは、アルツハイマー型認知症です。
アルツハイマー型認知症は、加齢に伴って脳内の神経細胞の異常によって発症する脳bの病気です。物忘れからはじまり、症状は徐々に進行していきます。重度になると徘徊してみたり、昼夜が逆転してみたり日常生活に支障をきたすようになります。
近い将来、日本では約5人に1人の割合で認知症になると言われています。
高齢者を預かる施設には「初期症状の方なら入居可能とするホーム」や「暴力や暴言を吐くことなく、共同生活ができる方なら入居可能なホーム」「重度の方でも受け入れ可能なホーム」など、ホームの対応力によって入居の受け入れ条件はさまざまです。
まずは、入居相談員や施設長などに認知症の症状を伝えて「入居が可能か?」確認されるとよいでしょう。ホームのスタッフは、いずれ自分も認知症になるかもしれない。と、自覚している方がほとんどです。他人事ではないということを、しっかり自覚しています。認知症は決して恥ずかしい病気ではありません。まずは、聞くところからはじめてみましょう。
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