多くの方から、こんな質問をよく受けます
「特別養護老人ホームと老人保健施設って、なにが違うのですか?」
確かにわかりにくいですよね。
ただ、名前が違うので、なにかが違うのは確かです。
今回は、介護施設探しをされている方にとって、なるべくわかりやすい説明をさせていただきます。
特別養護老人ホームは、「特養(とくよう)」と呼ばれたり、「特養ホーム(とくようホーム)などと、呼ばれたりすることがあります。
特養は「終の住まい」になりえる高齢者施設です。
つまり、ここに入居したら条件を満たす限り「生涯住み続けることができるホーム」だと考えてもらってよいです、条件を満たさなくなって退去しなければならないのは、施設では対応できないような医療行為が必要になった場合などです。
それに対して老人保険施設は「老健」と呼ばれます。おおきな違いは「終の住まいでは、ない」というところです。老健の入居期間は一般的に3か月間です。基本的に3か月後には、退去しなければなりません。なので、老健に入所したら3か月後には、自宅や他の介護施設へ移る必要があると考えてください。もちろん例外はあります。3か月ではなく6か月であったり、場合によってはもっと長期に滞在し続けているケースもまれに見受けられます。
特養は「終の住まい」になりえるのに対して、老健は一時的な入所施設です。
例えば、新型コロナに感染して病院に2週間入院された85歳の女性がいたとしましょう。この女性は、コロナの症状はおさまったものの、2週間の入院生活で足の筋肉がおとろえてしまい、退院後すぐに自宅へ戻って、感染前と同じ生活ができなくなってしまいました。
そこで医師から「筋力回復の目的でリハビリをした方が良い」との診断を受け、自宅へ戻る前に、3か月間のリハビリを老健で行うことになりました。
このように老健は、病院と自宅の中間施設だとお考えいただければ良いと思います。
いかがでしょうか。ここまでで特養と老健の大きい違いはご理解いただけましたでしょうか。他にも、細かな違いがありますので、興味がある方は、この先も読み進めてみてください
特別養護老人ホームは、高齢者の方々が日常生活を送るための施設のひとつで、身体的・精神的な理由から、自宅や一般の老人ホームでの生活が困難な高齢者を受け入れています。基本的な入居条件は、要介護3~5の方に限られます。
一般の老人ホームと比較すると、看護師(や介護士)が常駐していることが多く、高度な医療や介護が必要な方々にも対応できる施設もあります。食事や入浴、排泄、着替えなどの基本的な生活支援のほか、医療サービスやレクリエーション、機能訓練などのサービスも提供されていて専門職の介護スタッフも配置されています。
自治体が設置・運営する公共施設、民間事業者が運営する民間施設があります。入居費用は施設によって異なりますが、介護保険制度の適用があるため、一定の範囲内で費用を抑えることができるため、非常に人気が高く、入居まで数か月から数年間かかる場合があります。
老人保健施設は、高齢者が健康で安心して暮らせるように、医療や介護などのサポートを提供する施設のことです。 具体的には、身体機能の維持や回復、認知機能の改善、生活習慣の改善などを目的としたリハビリテーションプログラムや、健康診断・検査、健康相談、食事指導、レクリエーションなどを提供しています。
また、高齢者の健康維持や介護予防のために利用されることが多く、地域によっては自治体が運営する施設もあります。